書籍紹介 医者が患者をだますとき (続3)

第3章 医者がメスを握るとき
●おびただしい不要な手術
 二十世紀後半の医者たちについては、次の二つのことが記憶されることだろう。
 ひとつは、奇跡とまで賞賛されたペニシリンやコルチゾンなどの薬が大きな被害を出したこと。もうひとつは、生身の体を切り刻む医療行為が儀式として年中行事のように行われていることだ。 
 連邦議会小委員会が提出した資料には、アメリカ国内で行われた手術の実態が次のように報告されている。
 毎年240万例以上もの不要な手術が行われ、40億ドル以上が浪費されている。術中・術後に死亡する年間25万人もの患者の5%に相当する1万2000人以上が、こうした不必要な手術の犠牲者だ。
 ある独立機関の調査では、必要が認められない手術は年間300万例以上と判定され、さらに複数の調査では、その数は手術の総数の11~30%を占めていると判定された。だが、私の見るところでは、手術の約9割が時間・労力・費用の無駄であるばかりか患者の命を奪う結果になっている。
 手術を勧められた患者を調査した研究によれば、そのほとんどに手術の必要が認められなかっただけでなく、調査の対象となった患者の半数には医療処置そのものが不要だったことが判明している。
●子宮摘出手術の大半は不要
●でたらめな産科医
 産科医は外科医の地位と権力に憧れる。その結果、出産という自然の営みに介入し、手術を要する治療の対象に仕立て上げた。実際、産科医は自然な生理現象を病気であるかの様に見せかけて手術を行っている。ひとたび治療を受ければ、後遺症を抑える治療がまた必要になり、挙句の果てに何度も治療を繰り返す羽目になる。
 不思議な事に、産科医は罪の償いによって高い評価を得ている。そもそも、そんな償いが必要になる処置を最初にやった張本人は、産科医なのだ。
●帝王切開が考案された背景
 産科医は会陰切開という簡単な手術で満足するはずもなく、さらに過激で危険なことに挑戦した。何といっても、分娩室という舞台には、ひどく異常な事が起こりかねないといいう気持ちにさせるものがある。そしてそのような異常に対しては医療処置が必要であり、しかも、過激であればあるほどいい。医者はそのように考える傾向がある。

 現在、アメリカでは帝王切開が流行病のように蔓延している。

 多くの病院では産科医の都合を優先し、陣痛誘発剤によって出生時刻を調整して9時から5時までに出産させる事が慣習になっていのだ。
 陣痛誘発剤とは、陣痛が始まるのを待たずに陣痛促進剤を使って人工的に陣痛を起こすことだ。産科医はあらかじめ計算して出産予定日を算出するが、六週間もずれる事がある。
 そこで、赤ん坊が産道を通過する準備ができているかどうかに関係なく、産科医の都合が優先されて陣痛促進剤が投与されることになる。
 胎児がまだ生まれる準備ができていないから、モニターの画像に異常が現れやすいのは当然である。陣痛誘発を行うと帝王切開に切り替えられることが多いのは、そういうわけだ。
 未熟児出産に伴う肺結核、発育不良、知識障害は、陣痛誘発によってさらに起こりやすくなる。新政治の集中治療室に収容されている赤ん坊の4%は、陣痛誘発によって生まれてきた赤ん坊である。
  陣痛誘発剤の被害者は申請時にとどまらない。母親も集中治療室に入れられることが多い。帝王切開で子供を産んだ女性の半数は手術の後遺症に苦しみ、それが原因で死亡する場合も少なくない。しかも、その確率は経膣分娩の26倍である。
 どうやら、分娩監視装置といいう名称をやめて、母と子の「分断致死装置」に改称したほうがよさそうだ。
●医者が難病を作り出す
●医学の進歩という幻想
 世間では、医学は常に進歩していると考えられている。新しい手術が開発され、その効果が立証されれば、日々の医療に応用されて奇跡を生み、奇跡がさらに医学を進歩させるというわけだ。しかし、それはまったくの見当違いである。
 手術は三つの段階を経るが、そのどれをとっても進歩とはまったく関係がない。 
 第一段階 歓迎 新しい手術は熱狂的に歓迎される。道の技術だから本来は疑いの目で見られるはずだが、現代医学ではそうはならない。その手術が技術的に可能であることがいったん証明されれば、ひたすら熱狂的に迎えられるのだ。
 第二段階 疑問 その手術が行われるようになってしばらく経つと、危険性が明るみに出る。ほとぼりが冷めてきたころになって、ようやく疑問の声が上がる。
 第三段階 この段階については、心臓バイパス手術(冠動脈バイパス手術)を例にとって説明しよう。
 心臓バイパス手術は最高級の評価を受けている。心臓の周囲を取り巻いてい心臓組織に酸素や栄養を供給する冠動脈が脂肪で詰まっている場合、そこを迂回するように新たなバイパスを通す手術である。
 この手術が開発されたことによて、アメリカの国民病である心臓発作を阻止できると誰もが思った。だが、こんな見かけ倒しの手術で根本的な解決が望めるはずがないのである。今でもこの手術を受けるために何万人もの患者が順番待ちをしているが、その一方でこの手術を疑問視する人も増えている。
 心臓バイパス手術が外科医の思惑どおりの結果を出せない理由は明らかである。退役軍人局が七年間にわたり、心臓バイパス手術を受けた1000人以上の予後について調査したところ、次の事が判明した。
 
 ・左主冠動脈疾患という特殊な病気を除いて、この手術には有用性がない
 ・手術と薬物療法を比較すると、死亡率に大差はない
 ・軽症患者の場合、治療から四年が経過した時点で、手術を受けなかった患者の方が受けた患者よりも生存率がわずかながら上回った
 
 また、患者が手術を受けた後でも心電図検査で異常を示している事と、手術以外の治療を受けた患者と同様、再び心臓発作を起こす危険性が高いことを指摘研究もある。
 確かに心臓バイパス手術は狭心症の痛みを和らげてくれるようだ。しかし、それは自己暗示か、神経経路を手術で切断した事によるものと推測されている。しかも、心臓バイパス手術には大きな落とし穴がある。やがてバイパスそのものが詰まって手術前の状態に戻る恐れがあるのだ。
 心臓病に最も効果がある方法は、食生活の抜本的な改善である。心臓病を患う人の普段の食生活は典型的な高脂肪型だが、脂肪の摂取量は全摂取量カロリーの10%以下に抑えるべきである。そして、食事療法に加えて徐々に運動量を増やしていく必要がある。この二つの組み合わせこそが、心臓病の諸症状を緩和し、本当の意味での治療を可能にすることが実証されている。
 以上の事から、心臓バイパス手術は第三段階を迎える。廃止である。
 とはいえ、手術はそう簡単に廃止されるものではない。とくに心臓バイパス手術のように莫大な利益をもたらす手術であればなおさらである。
 脂肪で詰まっている5センチから8センチの部位を迂回したところで、全身の血管の99.9%は詰まったままであることはあまりにも明らかだ。にもかかわらず、この手術は未だに人気を博している。確かに手術は儲かるし、外科医の地位もそれで高まるが、患者の命がかかっている事を忘れてはならない。
●儀式としての手術
●手術の本当の理由
 あまりに多くの手術が行われている原因についてよく質問を受けるが、私の考えはこうだ。手術のやりすぎを非難する理由は究極的に一つしかないが、医者がそれを正当化する理由は無限にある。
 手術のやりすぎを非難する理由は、それが患者に苦痛を与え、命を危険にさらすだけでなく、治療費の無駄遣いになるからだ。しかし、現代医学はそんな事をいっさい考慮しない。医者が手術のやりすぎを正当化する理由は、そのどれもが現代医学教の教義と一致するからだ。
 手術は患者の症状を改善し、病気を取り除くという建前で行われている。だが、手術には隠れた目的がある。医学生の貴重な教材として、人体を使っていろいろな実験ができるのだ。
 私がイリノイ州保健福祉省の小児科上級顧問をしていた頃、心臓に障害を持つダウン症児に行われていた手術をやめさせた。
 その手術は脳に酸素を供給する事を表向きの理由にしていたが、本当の狙いは、医学生に心臓手術の実験台を供給することにあった。その証拠に、ダウン症児がこの手術を受けても脳に改善は認められなかったし、執刀医もそれをよく知っていた。
 この手術は根本的に間違っていた。しかもその間違いは、多くのダウン症児を死に至らしめるほどの致命的な間違いだった。
 金銭欲も手術のやりすぎを招く原因である。経済的な理由が全てでは言わないが、もし不要な手術を全て廃止すれば、外科医のほとんどは路頭に迷い、正直な仕事を探さなければならなくなる。
 外科医は手術で生計を立てている。執刀数と関係なく安定した給与が支払われる定額払い制では、出来高払い制と比べて子宮摘出手術と扁桃摘出手術が約3分の1しか行われていないという報告がある。
 アメリカにいる外科医の数が現状の10分の1程度なら、不要な手術はかなり減るだろう。アメリカ外科医師会ですら、「外科の専門医は5万人から6万人、それに研修医が1万人もいれば今後半世紀にわたって必要な手術が余裕をもって行える」と認めている。
 この発言が現実になれば、約10万人いる外科医の半数近くが経済的に追い詰められることになる。つまり、5万かそれ以上のメスが余分ということであり、それらが患者に多大な害をおよぼす凶器になっているのだ。
 医師の無知も手術のやりすぎの要因である。婦人科疾患を例にとると、そこで行われている手術の多くが不適切で旧態依然としているばかりか、あまりにも愚かしい慣習がまかり通っている。こうしたことを全て廃止すれば、子宮摘出手術を含めて婦人科の手術の大半はなくなるだろう。
●手術は信仰の証
●不要な手術から身を守るには
 医者の手術に対する信仰から身を守り、自分の体を切り刻まれないようにするためには、まず、知識を身に付ける必要がある。

 扁桃摘出手術、子宮摘出手術、ヘルニア手術のように頻繁に行われている手術を勧められたら、特に警戒が必要だ。医者は手術が人体に害を及ぼす恐れのある治療とはみなさず、必ず何らかの効果がある治療だと関っが得ている。医者は絶対に必要な時にしか手術を勧めないなどと思ってはいけない。
 
続く・・・


沖縄県沖縄市
富村カイロプラクティックオフィス
富村政昭

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック