書籍紹介 アレルギーからあなたを守る7つの方法

監修者まえがき 
 代替医療は我が国でも、このところ注目を浴びている領域である。近代医学の主流だった西洋医学による解決が困難な場合や、西洋医学的な薬物療法の副作用問題に対して、それ替わる解決策が求められるのは自然な流れだといえる。特に米国では、日本ほど保険制度が確立されていなかったことも、「正統派の」西洋医学に対抗する医療を受け入れやすくした理由かもしれない。実際、この10年あまりの間に、全米の少なからぬ大学で代替医療の研究機関が設立され、様々な領域の研究が盛んに行われてきた。その流れの中で、本書は特に「アレルギー」領域に焦点をあて、読者に代替医療の可能性を伝えようとする。
 私はアレルギーの専門委ではないので、西洋医学の治療法を十分に理解しているわけではない。しかし筆者が指摘するように、アレルギー体質を完治しようとするより、アレルゲンの回避やアレルギー反応を抑制するような薬物療法が中心であることは否めない。しかも医療の現場で感じるのは、最近、確かにアレルギー体質の発現が増加している事である。その根底には環境汚染や、現代社会のストレスなどによる人々の体質の変化があるのかもしれない。
 病みつつある社会では逆に健康志向が強くなり、ますます健康雑誌が人気を博するようになる。そしてその中身は、代替医療のオンパレードである。患者さんに訊かれても、それを良いと言う理由も悪いという理由も持ち合わせていないので、副作用がなければ(特に不都合なことがなければ)個人の責任でどうぞ、と言う事になる。しかし、それらの多くは根拠が希薄である。医療ではインフォームドコンセント(理解して、納得して、同意する)が重要であり、そのためには、いかに相手に公平で分かりやすい情報を提供できるかということが大事である。その意味では本書は、まさにその意図をもって書かれた解説書だということが出来る。
 本書で紹介される「代替医療」のうち、自分で安全に試行できるものは納得しさえすれば可能だが、知識と技術をもつスペシャリストに依存せざるをえないものもある。たとえば、「ナンンバドリパッド療法」は魅力的に紹介されてはいるが、いったい国内のどこで実践できるのか分からないし、「ホメオパシー」もしかりである。鍼、指圧、反射療法は当然の事として、ハーブやアロマテラピー、栄養療法、視覚的療法もまた、専門家のサポートが必要だろう。我が国は、こうした代替医療に関しては「後進国」なのである。西洋医学に従事する臨床家のなかにも、たびたび自己の学問の限界を痛感し、発想の異なる手法の可能性に興味を示す人たちが少なくない。本書はそうした臨床家にとっても、魅力ある知識を提供してくれる。
     日赤医療センター内科部長 中田 良


まえがき

 八章で紹介する「ナンバドリパッドのアレルギー除去技術」(NAET)は、アレルギー治療の革新的な方法である。それは多くの症例で免疫系をプログラミングし直して、永続的なアレルギー治療に成功する。この方法にはいくらかの時間がかかるし、経費もかかるが、患者はその結果に感動するだろう。ここでは、この方法の詳細と、いくつかの治療例を紹介することにしよう。

8章 ナンバドリパッドのアレルギー除去技術
 正統派の医学の医師から、最愛のペットがアレルギーの原因だと言われたとしよう。あるいは、一番好きな食品をとるたびにアレルギー反応が起きるので、検査をしてみたら、好みの食品の大半を断念するように言われたとしよう。少量のアレルギー物質に触れた腕の反応の強の検査でアレルギーが検出されたとしたら、どんな治療法があるのだろうか。15分間の鍼療法や指圧療法で、アレルギーを永遠に除去することが出来るのだろうか。ナンバリパッドの治療法を知れば、あなたはきっと ー正統派の医師にとって、酷く残念な事にー アレルギーを永遠に除去するこの方法を試みてみたいと思うだろう。
 素晴らしすぎるものがあって、本当だと思えないときは、本当でないのが普通である。ところが、ナンバリパッドのアレルギー除去技術(NAET)を使用する療法士は、治療率が80~90%と高く、患者はその結果に狂喜するという。NAETはすべてのアレルギーに対する革命的な治療法である。それは食品だけでなく、化学薬品、植物、動物の剥落物に対する反応まで解消する。あなたはペットを諦める必要はないのだ。必要なのは鍼療法や指圧療法を受けている間、ペットの毛に触れないようにすることだけである。
 NAETはまたアレルギー治療のほかに、頭痛、関節炎、腰痛、消化不良、筋骨格の不調、活動亢進、不眠症、慢性疲労症候群(CFS)、月経前症候群(PMS)や、多くの健康問題の治療法として活用される。しかし、ここではNAETの利用法を、食品と環境のアレルギー問題の議論に限る事にしよう。

●NAETの定義
 NAETは1980年代に、この技術を発展させた全体医療の開業医デヴィ・ナンバドリパッドの名にちなんだ治療法で、アレルゲンに対する反応を断ち切るために、脳と神経系を訓練し直す方法である。正統派の医療はアレルギーを治すことが出来ない。医学が出来るすべてはアレルゲンを識別し、有害な物質を徹底的に避けさせることだけである。ところがナンバリパッド医師は、NAETを「アレルギーから永遠に逃れる方法」だと言う。
 NAETの理論は、次のようなものである。つまり、脳が不適切な反応のパターンを発達させ、無害な物質を有害だと判断すれば、身体はその物質に対抗するために生命力を「凍結」するという。このエネルギーの「凍結」は、身体の一つか複数の経路の封鎖に結びつき、その経路は今度は、免疫系と身体の働きを弱める事になる。このときアレルギーが生成され、身体はアンバランスになって、アレルギー症状が現れる。
 NAETは脳を再プログラミングして、不適切なエネルギーを適切なエネルギーとして知覚出来るようにする。そして、不適切なエネルギーをエネルギーの封鎖とアンバランスの原因とせずに、うまく活用しようとする。つまり、NAETは有害な物質を識別したあと、身体を清浄にして、もうその物質に反応しないようにする。
 この技術は食物アレルギーや、化学物質の過敏症の除去のほかに、ビタミンと、そのほかの栄養素の吸収不良の治療にも利用される。

●NAETの歴史
 デヴィ・ナンバドリパッド医師はカイロプラクティック療法士で、鍼療法士であり、たまたま、この技術の手がかりをつかんだカリフォルニア州で登録された看護婦だった。彼女はあまりに多くの食品に反応したので、何年間も、白いご飯とブロッコリーだけで生きなければならなかった。そのほかの食品を食べようとすると、すぐに症状がぶり返したのである。彼女はニンジンにアレルギーがある事を知っていたが、ある日、ニンジンを少しだけ食べてみたところ、すぐに酷く深刻な反応が起きた。
 そのあと、鍼療法の治療中に、身体が活力に満ちて活動するのを不思議に思った彼女は、肌に一切れのニンジンが付いているのに気づいて驚いた。当時、鍼療法の勉強中だった彼女は、身体のエネルギーの活動の仕方を知っていたので、たまたま何かが起きて、ニンジンのエネルギーの範囲に対する自分の反応の仕方が変わったことを理解したのである。
 ナンバドリパッド医師は自分の筋肉反応検査をして、ニンジンに対するアレルギーがなくなったことに気がづいた。そして、もう一度ニンジンを食べても、反応に苦しまないで済むようになったのだろうと推測した。ナンバドリパッド医師はこの大発見の後、何年間もかけて理論化に取り組み、この理論を1986年から患者に応用した。彼女はアレルゲンとの接触と、指圧療法か鍼を併用するこの方法を、1000人以上の世界中のヘルスケアの開業医に伝授した。NAETは現在では、臨床医、看護婦、カイロプラクティック療法士、鍼療法士と、ときには患者自身によってさえ実践されている。

●NAETの理論
●筋肉反応検査
●NAETの治療法
●NAETの治療計画
●清浄化の利点
●禁じられた食品を食べたがる

●治療の回数
 慢性の病気に対するNAETの治療時間は、人それぞれに違う。1~2回の通院で、全てのアレルギーを除去することは出来ない。免疫系の反応次第で、患者によっては1週間に3回のペースで、1~2年間かかる人たちもいる。より軽いアレルギー患者は、2~3か月で治療が完了するかもしれない。所要時間の平均は、8~12か月である。
 ナンバリパッド医師は、『病気にさよならを言おう』で、適切なNAETの治療を受けたアレルギー患者80~90%が完全に治ったか、満足できる程度に改善されたという統計をあげている。それは手早い治療ではないが、時間をかける財源を持つ人は、一般に大きな永続的改善を体験する。


●NAETを使う自己治療
●25時間というルール
●患者たちの病歴

●動物の治療法
 かなりな数の獣医が、NAETを活用する。すべての代替医療の療法士と同じく、こうした獣医たちが言うのは、症状を抑えるだけの正統派の医学には副作用があり、アレルギーを治せないと言う事である。彼らの代替医療は病因を探り当てて治す方法であり、彼らの治療法で治した動物の80~90%が、永続的にアレルギーにかからないという。獣医たちは動物を検査して治療するために、混合物を小ビンに入れ、動物の首のまわりに結びつける。
 多くのアレルギーがすぐに分かるのは、かゆみや、咳や、くしゃみの原因になるからである。そのほかのアレルギーは、めったに気づかないようなささやかな機能不全を引き起こし、それが後で大きな健康上の問題になることがある。アレルギー感受性は、なかでも皮膚、耳、胃腸、目、呼吸器の病気に結びつくことがある。人間と動物の臨床医のなかには、アレルギー感受性が100以上の症状を引き起こすという理論に賛同する人たちもいる。こうした臨床医たちは潜在的なアレルギーさえ取り除けば、患者の全体的な健康が -患者が人間でも動物でもー 上向きになると考える。

 NAETの作用方法の理論は、大部分の素人にとって受け入れる事が難しい -正統派の医師にとっては、不可能に近い。正統派の医師は、NAETの作用を記録するためにコントロールされた研究が実行されたことがないという。しかし、この療法の成功率は、治療を受けた全ての患者の80~90%に達する。多くの全体医療の臨床医は、自分や子供の深刻なアレルギーの治療法を求めるうちに、NAETを知る様になるらしい。カイロプラクティックの療法士や資格を持つ鍼療法士にほかに、今では整骨療法医と医師の中にさえ、NAETで治療する人たちがいる。

結論として
 自由社会の一員であるあなたは、追求したいヘルスケアの道の決定に積極的に参加する権利を持っている。あなたが自分の選択肢を知っていれば、方法の決定にあたって役立つはずであり、そのおかげで、より知識のある情報の消費者になれるに違いない。最後に当たって言いたいのは、私が様々な異なるアレルギーの代替療法について、公平な情報を提供しようとしたことである。なかには試行を重ねて真実であることが証明された方法や、比較的新しく登場したばかりの方法などがある。
 それを認めても、ベストの治療法や、ベストの治療法の組み合わせを決定するのは難しいだろう。理想的な状況があるとすれば、NAETの訓練を積んで、視覚化の技術に精通した上に、ホメオパシーの療法士も兼ねた、栄養学的志向をする医師を見つける事だろう。
 しかし、誰もが次第に沢山の知識を持つか、無知になるかするような高度に専門化した時代にあって、ひとりで全ての治療法に精通する人間がいるとは思えない。たぶんいつか、そんなに遠くない未来に、こうした全ての種類の療法士が協力し合って働く施設ができるだろう。それはスタッフとして、外科医、内科の治療専門医、カイロプラクティックの療法士、マッサージ療法士がいる、整形外科センターのように組織されるだろう。しかし、その日が来るまで、あまたは利用できる全てのアレルギー治療について、出来るだけ多くの事を知り、あなた自身の治療に積極的に参加する必要がある。
 本書の目的は、正統派の医学を中傷することでも、代替医療のどれかを過度に称賛することでもないのだ。多くの正統派の療法士にとって、一生を要する訓練を変更するのは容易なことでないのである。だから、彼らがアレルギー治療の方法を変えるのに抵抗するのは、疑いようのない事実。そしてもちろん、現在のところ -アナフィラキシーや、卒中や、そのほかの緊急な命にかかわるような状況の時にー 伝統的な医学を利用しないのは無謀だろう。正統派の医学は緊急事態に能力を発揮する。あなたがNAETの創始者に電話をして、留守番電話にかかったら、彼女のメッセージは、次のように言うだろう。
 「お急ぎの場合は、緊急治療室へ行って下さい」
 アメリカ医学協会が認め始めているのは、次第に多くのアメリカ人が、ほぼ決まって保険でなく自費で払わなければならないのに、代替医療に向かうようになっていることである。1998年11月には、代替医療に関する少なくとも80の記事が、科学的な定期刊行物に発表された。こんなことは10年前には想像も出来ないことだった。私が望んだのは、アレルギーに治療法を学んで、ベストの治療法を選ぶための手助けになるような十分な情報を提供することだった。幸運を祈っている -そして本書に、将来あなたをアレルギーから解放する方法がありますように。

訳者あとがき
 アレルギーの対策や治療法についての書物は数知れずあるだろうが、本書の最大の特色は、正統派の西洋医学の中枢にいつ著者が、現在のアメリカを中心に行われているアレルギーの治療法を比較検討したことにある。具体的にいえば、ここでは正統派の西洋医学の治療法と、その不備を補う七つの代替医学の治療法が詳細に紹介されている。読者は本書を一読すれば、現レベルで有効と認められているアレルギーの治療法について、最新の専門的な情報を概観し、治療の方針を立てることが出来るだろう。そして、治療法の全体像を把握するには、巻末の補遺「アレルギー治療法の利点と欠点」が適切な手引きとなるに違いない。
 本書に一貫する著者のもっとも重要な視点は、「アレルギーの原因は人によって様々だから、誰にでも確実に効く治療法はない」ということにある。そして「アレルギーは免疫系の機能不全だから、軽く考えてはいけない。それは深刻な病気や生活習慣病の引き金を引くことがある」ということにあるといっていいだろう。つまり著者は、西洋医学を含む8つの治療法には一長一短があるので、読者は本書が提供する情報を元にして、自分に適した対策を発見してほしいといっているわけである。
 以上の点で、本書はアレルギー関連の書物としては画期的な著作だろうが、日本の読者にとって大きな問題点は、「ホメオパシー」の専門家と、著者が高く評価する「ナンバリパッド」(NAET)の施術者がいないことだろう。しかし日本には、七章で紹介されている「鍼療法、指圧療法、反射療法」の専門家が数多いので、近いうちにホメオパシーの専門家とともにNAETの治療士が輩出することを期待したい。
 本書の著者のシルヴィア・ゴールドファーブ博士は、オーストラリアのノーフォークアイランドにあるグリニッジ大学で学位を取得し、現在はアメリカのペンシルベニア州のウィンコートで医療業務に携わっている医師である。また本書の訳出にあたっては、代替医療に理解の深い中田良先生のご監修と、掘則子さんと前沢由美さんのご協力を頂いた。厚く感謝を申し上げたい
                                               藤野邦夫
2002年10月  
  
アレルギーからあなたを守る7つの方法
ネコパブリッシング
シルヴィア ゴールドファーブ

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本書発行時点ではまだ日本でNAETはほとんど知られていませんでしたが、2005年、NAETセミナーが初めて日本で開催され、現在では全国各地で約70名の公認施術者が活躍しています

セミナーも毎年開催されています
受講資格
*国際基準の教育を修了したカイロプラクター(D.C 及び B.C.Sc)
*鍼灸師
*柔道整復師
*あんま・指圧・マッサージ師
*理学療法士
*看護師
*医師
*歯科医師
*獣医師
*国家資格を得るための学校在学中の最終学年の者で国家試験受験済みの者
(但し、国家試験不合格の場合は、セミナー受講は無効とする)

アレルギーでお困りの方は1度、お近くのNAET施術者にご相談されるとよいでしょう

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